福岡県の糸島よりこんにちは!
東京、愛知、京都、大阪、福岡市内に住んで、全国41都道府県を旅した、本橋へいすけです。
「地方移住」がある種ムーブメントになっています。
ただ行政の方、地域おこし協力隊の方、各地方で聞いたリアルな話、移住相談を日々受けていて、思うことあります。
需要と供給、両方あるのに、マッチングできていない。
つまり、移住したい人も多い、移住してほしいと思っている自治体も多い。
でも、実際に移住できた人は少ない。
今日は、移住促進をするのに自治体さんが、どうすればいいか?
いっしょに考えたいと思います。
この記事で、移住したい人と、多くの自治体さんが出会えるとうれしく思います。
目次
- 地方自治体にとって移住促進に「発信力」が大切な理由とは?
- 地方自治体の移住促進に必要な発信力の現状
- 移住促進に必要な3つの発信力
- 地方自治体・移住促進に必要な発信力の高め方
- 地方自治体・発信力を高めた先にあること
- 地方自治体・移住促進のまとめ
地方自治体にとって移住促進に「発信力」が大切な理由とは?
地方自治体にとって、どんな人に移住してほしいでしょうか?
各自治体の施策などからは、地域活性になったり、地域の将来を担ってくれるような、若い世代、子育て世代に、特に移住してほしいんだなぁ〜、ということが読み取れます。
では、若い世代、子育て世代の人たちは、
「地方に移住したい!!」
と思ったとき、最初にどういう行動を取ると思いますか?
答えは「検索」です。
まずはグーグルなどで、検索をして情報を集めます。
ということは、検索をした時に、あなたの自治体のホームページや、情報サイトが表示されるということ、その内容が大事になってきます。
地方自治体の移住促進に必要な発信力の現状
先日、「地方移住に失敗しないための知っておくべき14の具体例」という記事を書きました。
その際に、いろいろな地方自治体のホームページや、周辺情報のサイトを調べました。
各地方自治体で、情報発信の方法に大きな差があるなぁ〜というのが感想。
ホームページを作りこむのが上手くて、
「ここは、ぼくも移住したいなぁ〜。」
って思う、自治体さんのサイトもありました。
その一方でホームページが無機質で、
「う〜ん、ここは正直、移住したいとは思わないなぁ〜、てかホームページこれで大丈夫なのかなぁ......」
という自治体さんもありました。
移住希望者として、ほしい情報があまり載っていない自治体さんもありました。
これは地域の魅力がないというわけでなく、発信方法の問題です。
移住促進に必要な3つの発信力
では具体的に、移住促進をするために、どのような発進力が必要でしょうか?
ぼくは、自治体さんが移住促進には、3つの発進力を意識する必要あると思います。
移住促進に必要な発進力1.デザイン
以前、ビジネス書で売れた「人は見た目が9割」が示すように、まずはヴィジュアルが大事です。
人は、視覚から多くの情報をインプットします。
企業研修などで使われるマインドマップも、視覚と脳の関係を上手く活かしていますね。
つまり、移住をしたいと思っている人が、
「あぁ〜ここに住みたい!」
と思ってもらえるような、ワクワクするサイトでないといけないのです。
最近のホームページやwebページを見ていると、2極化してるな〜と感じます。
ワクワクするようなオシャレで素敵なホームページと、昔にあった型で作ったような残念なホームページと。
ぼくが住む、糸島市のホームページも、ちょっと前まで、糸島のさいこ〜な魅力とは裏腹に無機質でもったいないなぁ〜と思っていたのですが、最近リニューアルして、いい感じです^^
さらに、今後はオシャレなサイトだけでは、差別化できなくなってきます。
というのも、最近、自治体や、移住関連のサイトも、オシャレで素敵なサイトが増えています。
となると、ユーザーさん、つまり移住希望者さんからすると、今流行っているような「いい感じ」のサイトは「ふつう」になってしまいます。
あ、昔からある、ちょっとかっこ悪いサイトでは、問題外ですよ......
つまり移住したいと思ってもらえないってこと......悲ぴぃ......
では、今後はどうすればいいか?
鍵は、動画です。
もうすでに、ホームページやサイト制作の現場では、最新の事例として動画を組み込んだサイト作りが徐々に出始めてきています。
写真だけでは、伝わらない動きが出てきますから、移住したい人にとっては、よりイメージがつかめます。
移住先というのは、だいたい遠方にあるので、動画によってイメージしやすいというのは、それだけでメリットになりえます。
具体的にどんなイメージがかというと、ぼくが最近立ち上げたばかりの「音楽のある暮らし」というサイト。
パソコンからサイトを開くと、トップ画像に糸島の自然の風景の動画と、ぼくのライブ動画映像が、交互に入っています。
スマホ版は写真のスライドショーが流れます。
ぼく自身の顔は、THE昭和の顔、うすい顔、色白と、あまりイケてないのですが、糸島の動画とかは、だいぶいい感じではないでしょうか?
パソコン版が動画対応してますので、ぜひパソコンから見てみてくださいね。
ということで、まずは「見た目」をきれいに整えるとどうなるか?
ホームページを開いた人が、あなたのところの自治体に、興味を持ってくれる人の割合が増えるのです。
移住促進に必要な発進力2.切り取り方
地方移住をしてもらいたい自治体さん。
うまくいっている自治体さんと、うまくいっていない自治体さんの魅力に大きな差があるとは、ぼくは思いません。
世界の地理的な視点で見れば、日本という小さな島国。
地域によって大きな資源の違いはないですから。
大きな違いは
切り取り方=魅せ方の差だと思います。
自分たちのところにある、限りある資源をどのように魅せるか?
この点に尽きると思います。
島根県の海士町は、日本海にぽつんと浮かぶ島ですが、移住者が多いです。
徳島県の上勝町は、葉っぱビジネスで有名になりました。
これも切り取り方ですね。
先日泊まった、島根県の石見銀山のふもとにある、郡言堂さん。
服、小物、化粧品などを作ったり、暮らす宿「阿部家」を運営しています。
スーパーもコンビニにもないところですが、人を雇うために3人募集したところ、都心部の人を中心に全国から100人以上の応募があったそうです。
すっ、すごい......
大切なのは、
ないもの、ないこと、外に目を向けるのではなく、
あるもの、あること、内に目を向けて、どう伝えるか?
ぼくがいろんなところに住んだり、全国を旅をしてそう感じます。
つまり、どこの地方にでもチャンスと可能性はたくさん眠ってるってこと!!
移住促進に必要な発進力3.検索される
検索社会の現代にとって、あなたの自治体が検索されたときに表示されるというのは、とても、とても大事なことです。
検索に表示されていないのは、コンビニで例えると、陳列棚にあなたのところの自治体という商品が、並んでいないこと同じですから。
陳列棚にならんでいなければ、お金はあっても、商品買えないですもんね。
例えば、交通の便が決していいとは言えない高知県。
今、若い世代のなかでは、移住候補地として注目を浴びています。
これは有名なプロブロガーのイケダハヤトさんが、東京から高知に移住したことが大きいです。
月間200万人くらいに読まれている、イケダハヤトさんのブログ「まだ東京で消耗してるの?」。
このブログで、高知県の魅力をたくさん発信しています。
実際、ぼくが住む糸島に移住候補地として、視察に来られた方に
「他には、どこが移住候補地ですか?」
と聞くと
「イケダハヤトさんのブログを見て高知県も気になっています。」
という若い世代も、一定の割合でいます。
さらに、「地方移住」と検索すると、イケダハヤトさんのブログ記事がトップに出てきます。
これがなにを意味するか......
移住したい人の多くが、
「高知もちょっと見てみようかな......」
「高知も調べてみようかな......」
と、まったく考えていなかった地域が、候補地として上がってくるのです。
ちなみに「地方移住」で検索第2位は、当ブログ「愛しの糸島ライフ」です。
なので糸島も一定数は、移住候補地として知ってもらえる可能性が高いですね。
(2016.12.9現在)
この2位表示されている記事は、表示されるために、戦略を練って記事を構成して、コンテンツの内容にも特にこだわって書いたのでうれしいですね〜。
同じことを自治体さんが、すればいいなぁ〜と思います。
移住に関するワードで、検索されるように質のいいコンテンツを、たくさん作り込んでいくイメージですね。
ぼくやイケダハヤトさんは、あくまでも個人で書いてるブログです。
自治体さんのような公的な機関が、しっかりとした戦略のもと、いいコンテンツ作れば、ぼくのような個人が書く記事より、検索上位にいきやすいでしょう。
ただ最近は、まとめサイトの情報の質の問題もあり、信頼のできる個人の独自情報も重要視されてきています。
なので、公的な機関と個人がタッグを組んで地域を盛り上げていくことも、今後の移住促進戦略には大切でしょうね。
やはり、行政にしかできないこと、個人だからできることがあります。
地方自治体・移住促進に必要な発信力の高め方
さきほどの述べたように、官、民と連携していくのがいいでしょうね。
ポイントは、移住者のターゲットを絞らないこと。
最近では、ペルソナ設定をしましょう!
なんてマーケティングも流行っていますが、移住には向かないですね。
これは、移住したい人の属性がさまざまだからです。
ぼくもよくメルマガの読者さんや、メディア戦略でお手伝いしているゲストハウス「いとより」に、宿泊してるお客様から、移住の相談をたくさん受けます。
独身の人もいれば、夫婦2人暮らしの人もいれば、子育て世代の方もいます。
会社員のままで暮らしていきたい人もいれば、自給自足をしたい人もいれば、独立したい人もいます。
だから属性を絞るのではなく、それぞれの属性に合わせた、情報発信をしかるべき人がするというのが大事ですね。
できれば、いろいろなタイプの、実際に移住をした人が、発信していくのがよいでしょう。
よそから来た人にしか見えない視点で、移住前、移住するとき、移住後に困ったことなどを、リアルに伝えることができるので。
発信する人も、1人だと見方が偏るので、複数いた方がいいですね。
発信していくことで、移住したい人が購読する雑誌に取りあげられることもあります。
ぼくも、1個人としてはまったく無名ですが、今年1年だけで移住の全国雑誌に2つ載りました。
大阪のラジオにも出演しました。
ちなみに聞いた話ですが、とある移住雑誌に自治体から、掲載を依頼すると、広告料が数百万かかるそうです。
発信をしていて、取材を受けるとタダであなたの自治体を載せてもらえます。
これだけで数百万の経費削減ですね!!
実際に、雑誌を見て糸島に来られた方もいました〜。
地方自治体・発信力を高めた先にあること
最後にぼくが思うに、地域の魅力=人です。
資源ではないです。
さきほど、述べたイケダハヤトさんが住む地区は、観光名所でもないけど、人口が少しずつ増えているそうです。
人が人を呼ぶんですね!!
ぼくの住む糸島も、田舎とは思えないほど、クリエイティブでおもしろ人、ぶっとんだおもしろい人が、たくさんいます。
移住してきた人も、もとからいる地元の人もおもしろい、そしてお互いが人に対して、寛容というのも大きいです。
結局は人なんでしょうね。
地方自治体・移住促進のまとめ
今までは、移住したい人向けに記事を書いてました。
こういった情報発信の方法だったり、国内でも最先端のweb知識は、移住促進をしたい自治体さんにも役に立つかなぁ〜と思って書いてみました。
ぼく個人としては、糸島に移住してくれる人が増えたらうれしいけど、人それぞれ合う、合わないはあると思います。
それより移住したいと思っている人が、1人でも多くその夢を叶えて幸せになってほしいなぁ〜って。
移住する人が多くなれば、その分一定の割合で糸島に来る人も増えるだろうし。
だから、ぼくが伝えたいのは、自治体さん同士も競争じゃなくて、情報も出し合って、共存していくことが大事かなって思います。
この考えは、東京で競争にまみれて過ごしていたぼくが、糸島に移住して教えてもらったこと、好きな考えなんです。
ありがとう、糸島
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