福岡県の糸島よりこんにちは!
愛しの糸島ライフを運営している、本橋へいすけです。
今回は福岡県糸島市にある、障がい者支援の作業所「日向ファーム糸島」さんを取材してきました。
日向ファーム糸島さんの畑では、みなさんのびのびと作業をしていました。
糸島の自然のなかで作業をしている障がい者の方、サポートをしてる職員さんは、とても楽しそうでした。
けれど日向ファーム糸島さんは、まだあまり知られていないのが現状。
多くの方に、そして必要な方に届いてほしいと思い、記事を書かせていただきました。
目次
就労継続支援作業所とは?
そもそも就労継続支援作業所って、なじみのない方も多いと思います。
継続型就労支援作業所(けいぞくがた しゅうろうしえん さぎょうしょ)とは、援助付き雇用のひとつであり、障害者総合支援法を根拠として就労継続支援を行う事業所。
一般の企業・公益法人などの団体に就職することが困難な障害者に提供される仕事の場である[1]。
本事業は都道府県知事による指定制となっており、指定された事業所には、市町村により政令で定められた額の介護給付費、訓練等給付費が支給される(法29条)。これら事業所数は3117社、利用者数は267,148人ほど(2016年)[2]。
A型事業所とB型事業所の違い
作業所には「A型事業所」と「B型事業所」に分かれます。
簡単に違いを説明すると、
A型事業所は
- 雇用契約を結び給料をもらいながら作業をする。
- 最低賃金が保障されるため収入の安定が見込める。
- 雇用契約を結ぶため、各種保険が適用される
B型事業所は
- ものづくりなどの作業を行い工賃としてもらいながら作業をする。
- 短時間労働が多く賃金も低い。
日向ファーム糸島はどんなところ?
日向ファーム糸島は、「A型事業所」です。
主な作業は
- 農作業
- 施設内での軽作業
を行います。
日向ファーム糸島の農作業
日向ファーム糸島の作業所は2ヶ所。
寺山地区と、志摩吉田にあります。
今回、ぼくは寺山地区に伺いました。
自然に囲まれて、ゆったりとした時間が流れる場所に畑があります。
農薬は使わずに、作業している人も、口にする作物も、安全安心をテーマに行なっています。
職員さんは糸島で行われる、自然農の塾に行って自然農を学んでいます。
自然農とは、簡単に言うと、農薬はもちろん、肥料も使わず、虫も敵としない農法です。
実はぼく自身、野菜ソムリエの資格を取るくらい野菜が好きなんです。
自然農でできた野菜は、少しこぶりの野菜で、野菜の旨味や甘味がぎゅっと詰まって、おいしいんですよ〜。
自然農の畑は、雑草や虫と共存したあたたかい風景で好きなんです。
こういう環境で農作業って、気持ち良さそうでいいなぁ。
日向ファーム糸島の作業所
室内の作業所は、糸島の二丈地区・JR筑肥線大入駅のすぐ近くにあります。
ここでは主に、犬のおかしを作っています。
地元の食材を使い、無添加にこだわって、1つ1つ丁寧に作っています。
糸島のおからと米粉を使って、竹炭パウダーも入れることによって、わんちゃんの匂いも軽減されるそう。
味は3種類。
竹炭、かぼちゃ、ささみ。
パッケージもかわいいですね^^
大きいサイズと小さいサイズの商品があり、小さいサイズのパッケージは施設の子が書いてます。
犬のおやつの料金は大580円、小200円。
日向ファーム糸島代表・西本さんインタビュー
日向ファーム糸島代表の西本さんに、事業への「想い」をインタビューしました。
日向ファーム糸島について
ー日向ファーム糸島とはひと言で言うと、どんな場所ですか?
自分らしさを大切にしてくれる場所です。
ー素敵ですね!具体的にばどんなところでしょうか?
仕事は無理強いをしないですし、絶対これをしなさいと与えることもないです。
利用者さんの好き嫌いもありますし、向き不向きも必ずあります。
それを見極めながら、接しています。
ーそうなんですね。
はい、嫌と言えない人もいるんです。
今までの経験で、これをやりなさい!という作業しかしてなかった子もいるので。
ーえ〜、そんな環境もあるんですね、知らなかったです。
だから個性を伸ばしていきたいんです。
いやいやじゃなくて、仕事を楽しくやりがいを持って、取り組んでもらえればと思っています。
自分にとって楽しくて、さらに目標を持ってもらいたいです。
野菜だったら、自分が育てておいしい、楽しい。
人が食べて美味しいって言われて、さらに楽しくなって。
障がい者支援をするきっかけ
ーもともと介護事業(今もされています)をされていた西本さんが、なぜ障がい者の支援をするようになったんですか?
利用者さんのお子さんが障がいを持っている人が多かったんです。
ーそうだったんですね。
あと親友の子供が、重度の障がいを持っていたんです。
間近で親の苦しみを見てきて、早めの早めの支援が大切だと感じたのも大きいです。
ー西本さんのお話しからは「安全安心」という言葉がよく出てきますが、どのような想いからでしょうか?
自分の子供が食べても、安心ということです。
ー西本さんは、お母さんでもありますよね。
はい、私はちっちゃなころから、カップ麺やジュース、お菓子を買ってもらえなくて、不満に思ってたんです。
でもそれは自分に子供ができたときに初めて、親の愛だったんだなぁ〜、ってわかったんです。
子どもができると、食のこととか勉強するじゃないですか?
本を見て、自然食の講習に参加するようになって、食の怖さを知ったんです。
だから、口にするものは「安全安心」にこだわっていきたいと考えています。
今後の展望
ー日向ファームを今後どういう場所にしていきたいですか?
日向ファーム糸島を障がい者農業のモデルにしたいです。
畑の作り方や植えるもの、障がい者の方が動きやすく、作業をできるだけ簡素化し、誰でもができる様に工夫しての、農業を確立していきたいです。
ー畑の作業する道など広くとって、障かい者の方が作業しやすいように工夫されてましたね。
障がい者がイキイキと仕事ができ、安全安心な野菜の栽培で消費者さまから喜ばれ、その事で社会での必要性を感じてほしいです。
室内作業の方も仲間が育てた安心安全な野菜の加工をする事で、同じ様に求められる嬉しさを感じ、仕事する喜びを感じて欲しいです。
そんな仲間の集まる事業所となりたいです。
見せかけだけの宣伝的な障がい者農業をしている事業所はたくさんあります。
だけど、日向ファーム糸島は本物を作りたいです。
ー素敵な想いですね!影ながら応援しています。今日はどうもありがとうございました。
お問い合わせ先
日向ファーム糸島:092-326-8030
代表西本さん:080-5608-2252